どうしても、婚活に疲れてくると、結婚がゴールのように思えてくることがあります。
頭では当然、結婚してからが本当のスタートだと分かっていても、活動がなかなか進まないと、とにかく結婚してしまいたいとい衝動に駆られてしまうのです。
私自身も、そう感じた時期がありました。
交際が少しでも進んでいるときは良いのですが、貴重な休日を使って、お見合い申し込みをしたり、多いときには一日に2回のお見合いをしたり、そういうことを繰り返していると、どうしても疲れてしまいます。
お会いするだけで、進展しないことが続くと、大丈夫かなと感じて、早く結婚してしまいたいと思ってしまっていた時期でした。
ただ、その時はとても辛かったですが、今では、そういう時期に結婚に至らなくて、本当に良かったと思います。
婚活は、恋人探しではなく、日常を一緒に過ごすパートナー探しであるため、大切なことを見て見ぬふりして結婚すると、後で取り返しのつかないことになるかもしれないからです。
「結婚したらどうにかなる」ことは、決してありません。
周りを見ていても、子どもができてからコミュニケーションがうまく取れずに別居に至ったり、お互いの立場を尊重し合えずに離婚秒読みになっていたりする家庭に限って、「結婚前にもう少し気付ければ良かった」と感じてしまうことが多いようです。
細かい趣味や生活習慣などではなく、お互いに何かすれ違っても、こうやってコミュニケーションを取っていけそうという、そのような手応えについては、確実に確認しておかないと、結婚という事実が、何かを解決してくれることはありませんので、注意が必要ですね。
とは言っても、そこまで難しいことではありません。
表面的なことだけでなく、基本的なところで、お互いを尊重し、感謝し合える信頼関係を築いていけるということを意識するだけで、少なくとも大きな失敗は避けることができます。
「あなたは、何とか幸せな結婚ができたから、そう言えるんだよ」というようなお声をいただきそうですし、確かに、「感謝し合えるような信頼関係」を築くのは、簡単なことではありません。
しかし、よほど、ひととしての常識や礼儀がないような方以外は、婚活がうまく行かないことには必ず理由があります。
婚活がうまく行かない時期は、自分の中で、結婚して幸せに暮らすための「軸」とも言うべき、基本的な価値観やどうしても譲れないことを整理し、取捨選択していくための大切な時期です。
感情面では、とても萎えやすい時期ではありますが、客観的に見れば、幸せな結婚のためにはとても重要な時期とも言えるのです。
婚活がうまく行かないと感じるタイミングで最も多いのは、自分が求めている(と思っている)異性と、自分のことに興味を持ってくださる異性とのミスマッチが続くときです。
典型的なのは、お見合い申し込みがそれなりに来ているのに断り続ける一方で、自分が申し込んだ方からは断られ続けるというパターンです。
もちろん、自分の希望を安易に曲げる必要はありませんが、ミスマッチが続くようなら、何かを見直すチャンスかもしれません。
「灯台下暗し」とはよく言ったもので、意外に、実は幸せな結婚ができるチャンスが目の前にあるのに、みすみす逃してしまうような方もいらっしゃいます。
ご自身が「○○な人がいい」と思っていることと、ご自身を必要としてくださる方とのギャップに目を向けると、どういうところを見直したり、注意したりすると良いかが見えて来ることもあります。
幸せな結婚、納得できる結婚のためのきっかけは、意外に身近にあるもので、基本的なことだったりします。
それに気付けるかどうかが、まさにポイントになってきます。
結婚を大きなゴールのように考えてしまうと、たとえ、結婚のチャンスが近づいても、「本当にこの方でいいのだろうか??」などといたずらに不安になったりすることがあります。
「理想の異性」ではなく、日常生活を意識して、「一緒に生きていくパートナー」を探す気持ちで活動していると、本当に相性の合う方と出会えたときに、不思議なくらい自然に、あっという間に結婚へ至ります。
婚活がうまく行かないときでも、大きなゴールと考えすぎないようにして、そう感じてしまっていると気付いたときは、ゆっくり深呼吸をして、初心を思い出すように心がけましょう。