私が結婚相談所を9年間運営してきてよく感じることのひとつは、優しい人ほど責任感が強すぎて自分から疲れていってしまうことです。
優しいことも責任感が強いことも大事ですが、婚活に疲れてしまってすぐにやめたり休んだりしては、どんどん婚期が遠のいてしまいます。
それはとてももったいないです。
そこで今回のコラムでは、優しすぎる人がなるべくストレスを少なく婚活するためのポイントをお伝えします。
さっそく、結論から見ていきましょう。
「婚活」と「ほかの社会生活」で求められるものはまったく違う
優しい人が婚活するうえでしっかり意識すべきことは、「婚活」と「ほかの社会生活」で求めたり求められたりするものがまったく違うということ。
広くいえばどちらも人間関係で、誠実さや礼儀、相手をリスペクトする気持ちなどが大切なのは同じです。
ただ、さまざまな人と広く浅く付き合っていく必要があるほとんどの社会生活と、今後数十年以上にわたって生活を共にしていく結婚相手とでは、本質的に求めるもの求められるものは大きく違います。
では次に、「婚活」と「ほかの社会生活」での違いについて、詳しく見ていきます。
ほとんどの社会生活は「他人に合わせる」ことで成立する
職場・友人関係・サークルなどにおけるほとんどの社会生活は、日常生活を送っていくうえで欠かせない活動です。
そのため、納得できないことがあっても簡単にはその関係性を放棄できず、ひとまず関係を維持していくことが最優先になります。場合によっては、生まれ育った家庭もここにあてはまるでしょう。
そのような環境や状況においては、具体的に下記のような対応を求められやすいです。
- 相手や環境に納得できないことがあっても、我慢を強いられることが多い
- いつも周りと円滑なコミュニケーションをとる必要がある
- 自分の好みにかかわらず、決められた役割や責任を求められる
- 個人の希望や成果より組織やチームの目標達成への貢献が求められる
- 感情的になりやすい場面でも、冷静に対応することが求められる
これらから大きくはずれる言動を取ると、その組織やチームが破綻して、自分自身もそこにいられなくなってしまいます。
つまり、ほとんどの社会生活は「他人に合わせる」ことで成立しているといえるでしょう。
逆に「他人」の枠を超えて付き合うような、深い信頼関係は基本的に求められませんが、自分の意見や希望より周りとのバランスを保つことが重要になります。
いつも職場で上司の顔色をうかがっています…。
組織のなかで生きていこうとすると、どうしてもそうなりますよね。
婚活は「まったくの他人」から「生涯のパートナー」を見つける特殊な活動
もちろん、結婚相手を探す婚活においても、ほかの社会生活と同じように「相手に合わせること」などの協調性が大切なのは間違いありません。
ただ、婚活は「どこの誰かもわからない人との出会い」から始まるのに、その人が「今後何十年も人生を共に歩む結婚相手」という、親より関係性が深いともいえる配偶者になる活動です。
単に「相手に合わせる」だけでなく、何十年も一緒に過ごしていくなかで、簡単には壊れない信頼関係やお互いにストレスが溜まりすぎない関係を築いていく必要があります。
具体的には、下記のような深い関係性が求められるでしょう。
- お互いに相手のことを自分ごととして考えられる
- 何か納得できないことがあっても本音でしっかり向き合える
- お互いの気持ちや考えをかなり共有できる
- 利害や条件より心でつながっている
- 将来のビジョンや金銭管理についての価値観を共有できる
このような深い関係性がなく、表面的に相手へ合わせているだけでは、長く幸せな結婚生活を送ることは難しいです。
つまり、婚活は「まったくの他人」から「生涯のパートナー」を見つける特殊な活動といえます。
この点を意識することで、婚活でどのような視点を大事にしていくべきかがはっきりしてくるでしょう。
たしかに、無理して合わせ続けるのは大変ですね。
お互いへの深い信頼関係があってこそ、気持ちよく譲り合えるものですよね。
「婚活」は「ほかの社会生活」と大きく区別して取り組もう
婚活は、「ほかの社会生活」と大きく区別して取り組むことが、ストレスをできるだけ少なくするポイントです。
「ほかの社会生活」では、イヤなところがたくさんあっても、相手のいいところを見て、なんとかバランスを取っていく必要があります。
しかし婚活では、自分と一心同体ともいえるパートナーになるため、相手のいいところ探しだけでは不十分で、心から信頼し合え、助け合え、向き合える関係になれることが欠かせません。
優しすぎる人はこの2つをごちゃまぜに考えてしまい、前向きに思えない相手にも「優しいときもあるし…」「自分が考えすぎかもしれないし…」などと理由をつけて、関係をズルズル引っ張ってしまう傾向が強いです。
ただ、「コラム3」でお伝えしましたように、中途半端な出会いを長引かせてもいいことはありません。このあたりについては、下記の記事でご確認いただければと思います。
率直にいいますと、「ほかの社会生活」ではとにかく関係性を維持することが最優先になってしまいますが、婚活では目の前の相手と関係性を無理に維持する必要はまったくないのです。
むしろそうすることが、結果的にお互いの貴重な時間を浪費してしまうことにつながってしまいます。
だからこそ、優しい人ほど婚活を「ほかの社会生活」としっかり区別して、下記のようにメリハリをつけた判断をしていくことが大切です。
- 相性が合わなければ、会話を無理に盛り上げなくていい(無礼な態度をとるのはNG)
- 本質的な点で違和感があったら、すぐに交際を終了させる
- 前向きになれないのに「いいところもあるし…」と考えるのは超危険
- 「もっと会っていけばよくなるだろう」という安易な期待は禁物
- 「この人を逃したら、もういい出会いはないかも…」は思い込み
このように心がけることで、時間の浪費を防ぐだけでなく、前向きに思えない出会いを続けるストレスもかなり減ります。より良いご縁に恵まれる可能性も高まるでしょう。
結婚生活は婚活と違ってとても長いので、中途半端な関係性や気持ちで結婚すると大変なことになってしまいます。下記の記事も参考にしてみてください。
「ほかの社会生活」のように無理して相手に合わせすぎる必要がないとわかれば、婚活へのストレスも大きく減り、気持ちもラクになります。
その結果、行動が効率的になっていくので、運命の出会いも近づいてくるでしょう。
婚活と「ほかの社会生活」を区別して考えるのって、とても大事なんですね。
この2つを区別して考えられれば、ストレスはかなり減りますよ!
適切にこだわって生涯のパートナーを見つけましょう|婚活はエールマリアージュで
優しすぎる人は、「婚活」と「ほかの社会生活」で求めたり求められたりするものがまったく違うと意識することが大切です。
ほとんどの社会生活では、納得できないことがあっても簡単にはその関係性を放棄できず、ひとまず関係を維持していくことが最優先になります。
その一方で、婚活は「まったくの他人」から「生涯のパートナー」を見つける特殊な活動です。
だからこそ、優しい人ほど婚活を「ほかの社会生活」としっかり区別して取り組むことで、時間の浪費を防ぐだけでなくストレスも減り、運命の出会いも近づきます。
しかし、一日のほとんどを占める「ほかの社会生活」と区別して婚活を続けることは、意外と難しいかもしれません。
そんな場合は、お気軽にエールマリアージュへご相談ください。親身で寄り添ったサポートと、冷静で客観的なアドバイスで適切な判断のお手伝いをさせていただきます。