まだまだ、「お見合い」と聞くと、特別な人がするというようなイメージが根強いです。
しかし、いわゆる「世話焼きおばさん」が仲人として、縁故などを利用して行っていた昔のお見合いとは異なり、最近は、お互いに、身分証だけでなく、収入証明や独身証明、勤務先確認等を提示した男女の会員が、自由にお見合いを申し込んだり申し込まれたりできるシステムになっていますので、とても効率が良いです。
語弊を招くのを恐れずに言えば、「安心できる出会い系」とも表現できるかもしれません。
結婚してから、お見合いで出会った人と結婚する決め手は何だったのかと聞かれることが、よくあります。
私は、そういうとき、迷わず、「何かすれ違いや問題があっても、素直に向き合って話し合えると思えたから」と答えます。
本心からそう思っているので、即答です。
よく、お見合いは条件が合うかどうかだから難しいと言われたりするのですが、私は、条件をあれこれ挙げる人ほど、それらの条件が満たされても満足しないと感じています。
結婚生活は、日常の連続なので、パズルのようにひとつひとつのピースが完璧に当てはまるわけではありません。
形が不揃いのピースでも、お互いに協力して、ひとつの形に持っていく柔軟さが必要です。
「年収が○○万以上」「料理が上手」などと、条件にこだわりすぎるのではなく、絶対に自分として譲れないもの以外はあまり気にせず、基本的な人間性に共感でき、今後信じ合えるかどうかを重視することが大切です。
その基本的な部分での「ブレ」がなければ、結婚前にピークを迎えることが多い普通の恋愛より、結婚してからお互いの深い部分を知っていけるお見合いからの結婚は、奥が深いものになります。
もちろん、短い期間でお相手の人間性が簡単に分かるわけではないのですが、それだけに、交際中のコミュニケーションがとても大切になってきます。
私たちの場合は、お見合い後の3ヶ月、毎週欠かさず会っていましたし、毎日1往復のメールも続けていましたので、短い期間でしたが、本当にいろんな話をしたり、一緒に行動する中で、お互いに結婚相手としてどうかを自然に確認していました。
お見合いのシステムでは、すべての会員が、「本気で結婚したいと思っている」というのは大前提で疑わなくて良いので、純粋に、お相手との相性が合うかどうかに集中できます。
そのため、一般の恋愛では、とても長い期間をかけて確認しないといけないような、結婚に対する考え方や結婚生活における価値観なども、早い段階で気軽に確認できるのです。
妻に、私との結婚の決め手は何だったのかと聞いてみたら、「結婚しない理由が何もなかった」ということでした。
それだけ自然に付き合い、結婚まで至ったということでしょうが、少なくとも、条件を重視していたわけではなかったようです。
そのため、出会ってから半年で入籍し、ちょうど1年後に結婚式を挙げました。
一般の恋愛では、「超」スピード婚と言われるようなスピードですが、私たちは、何の違和感もなかったですし、このシステムを利用して結婚するカップルを見ると、私たちのケースは全く珍しくないことが分かります。
お見合いからの結婚の決め手は、条件にこだわりすぎず、人間的な価値観や感性などにお互いに共感できるかということを大切にするところから見えて来ます。
日常生活の中で「運命の出会い」があることを期待して頑張るのも良いかもしれませんが、本当に大切なのは、出会い方ではなく、残りの半生を、気持ちよく一緒に暮らしていけるパートナーを見つけることです。
お見合いからの結婚の決め手は、少し哲学的な表現になりますが、「私にとって妻であり、妻にとって私であったから」ということになるのでしょうか。
努力は必要ですが、お互いに、お見合いを通して、自分の結婚観を磨いていき、本当に自然体でいられるお相手を見つけられるのは、短期間で本当に結婚したいと思っている異性と多く会えるお見合いシステムならではかと思います。
お見合いって大変な部分も確かにありますが、本当に自分にとっての「たった一人」のパートナーを探せるという意味では、むしろ、自信を持っておススメできるスキームですね。