親の心、子知らず(3)

私たちの息子が、先日、生後10ヵ月になりました。

 

ほんとにあっという間で、最近では、ハイハイで動き回り、つかまり立ちも簡単にするようになりました。

かなりの難産だったことを考えると、無事に生まれて来てくれただけでも奇跡なのに、毎日、何もわからず転げ回り、頭を打ったりするのを見ていると、無事に生きていることがどんなにすごいことなのかと感じてしまいます。

 

まだ寝返りするくらいの時期なら、動き回る心配はありませんでしたが、本格的にハイハイを始めたりすると、いろんな所に頭をぶつけたりするので、親としては、どうしても心配になってしまいます。

「立って歩き出したら、そんなものじゃないよ」とよく言われますが、私たちにとっては、全てが初めての経験なので、いろいろ試行錯誤して、頭をぶつけても大けがにはならないようにと考えて、ホームセンターでたくさんのクッションを買ってきて、せっせと部屋の柱周りなどに貼り付けたりするのですが、ものの見事に、息子が簡単にはがしておもちゃにしてくれるのです(汗)。

 

周りからも、「知恵比べだよ」と言われるのですが、まさにその通りだなぁと実感する日々です。

そして、本当に無邪気な息子を見ながら、自分たちもこういう時期があったんだよなぁとしみじみ感じてしまうのです。

当然のことながら、当時の記憶なんてないのですが、3人兄弟を育ててくれた私の親は相当大変だっただろうなぁと、40歳を超えて初めて理解しようとしている自分が、少し恥ずかしい気もします。

 

毎日、私が息子を風呂に入れているのですが、少し手を滑らしただけでも取り返しのつかないことになりますし、どこかで息子を抱っこしながら階段を踏み外したりしたらとんでもないことになります。

冷静に考えれば、周りにはありとあらゆる危険が転がっている中、無事に生きてくれているだけでも、本当にすごいことだなと思いますし、私たち自身も、そうして育てられ、何十年もこうして生きて来られているのも、実は奇跡なのではと感じてしまいます。

 

しかし、私のような人間は、すぐにそのありがたみを忘れ、毎日、気忙しくバタバタしてしまうのです。

家庭を守るためと言えば、格好もつくのかもしれませんが、忙しい中でも、もっともっと心に余裕を持って生きられるような人間になりたいとつくづく思います。

これから、息子が歩き出し、言葉を話し出すと、成長をうれしく感じるとともに、大変さもますます増していくのでしょうが、親への恩を息子に返すつもりで頑張って行きたいと思います。

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